Curry on Mars ?

【旧譜】Pixies / Doolittle

ドリトル

USギターインディの雄・ピクシーズによる、今年でリリースから30周年を迎えたメジャー2ndアルバム。 

バンドのディスコグラフィの中でも最もポップで、代表曲も多数収録された超名盤。

そして、高校生の頃、学校の帰りに寄ったタワレコでレコメンドされていたのを見て、良いジャケットだなとなんとなく手に取った日以来、僕にとってとても大切な存在であり続けている一枚です。


静と動のコントラスト、不穏な空気感、狂気を感じるブラック・フランシスのシャウトと、それとは対照的なキム・ディールとの陽気な掛け合いボーカル、そしてポップなメロディ…ピクシーズの持ち味であるそれらの要素全てに衝撃を受けました。


歌詞は、言葉遊びのようなものもあれば、死や性、宗教、さらにはスペイン語を取り入れていたりしていて、かなり難解。

しかしながら、「Hey」の『俺たちは繋がっているんだ』とか「Debaser」の『下劣な奴に成長したい』といった、ハッとさせられるフレーズも散りばめられています。

特に「Debaser」のそれは、『下劣な奴=生き方が上手い人間』と勝手に解釈し、ダメな自分に寄り添ってくれているような気がしました。今でも何か上手くいかない事があると、爆音でこの曲を聴きます(笑)。


お気に入りの曲は、バンドのアンサンブルにより雷のように鳴らされるリフが最高に気持ちいい「Monkey Gone To Heaven」、夏の海を思わせる爽やかな「Here Comes Your Man」、疾走感のある「Debaser」。

そして中でも一番好きなのが、静謐な空気の中でフランシスのシャウトが冴え渡る「Hey」。

どれもバンドの代表曲なのでベタなところではありますがとにかく大好きで、出会って15年近くが経ちますが、いまだに聴く度に気分が上がります。


それぞれのメンバーによる演奏も好きで、まずはジョーイ・サンティアゴのギター。こういう音楽性ならばフェンダーのシングル・コイルのギターを使いそうなところを、レスポールを使い、艶やかなトーンや、ハムバッカーならでは太いフィードバックを活かしていて、最高にカッコいいです。

また、デイヴィッド・ラヴァリングの、軽快ながらもしなやかで力強いドラムも大好き。

二人とも僕の尊敬するプレイヤーです。


よく、無人島に持っていくなら・棺桶に入れるならどのアルバムか?なんて質問がありますが、複数枚選べるのなら、間違いなくこのアルバムを入れます(1枚!と言われたら悩んじゃう…笑)。

これからも愛しています。30周年おめでとう!

ドリトル

ドリトル