【旧譜レビュー】Nivana / Nevermind
もはや説明不要、ロック史に残る超名盤。
僕はニルヴァーナの作品の中でこの「ネヴァーマインド」が一番好きです。
カート・コバーンの激しいギターと、時として血を吐いてしまうこともあったと言われるしゃがれさせた声、クリス・ノヴォセリックのミッドブーストが効いた硬いベース、デイヴ・グロールの、技巧派ではないものの力強く歌っているかのようなドラム、そして激しいながらも聴き手に寄り添うような親しみのあるメロディ、全てが胸を打ちます。
代表曲「Smells Like Teen Spirit」や「Lithium」「Come As You Are」などを収録。これまで何十回と聴いてきましたが、今だに聴くたびテンション上がってしまいます。
他にも「Breed」と「Lounge Act」が個人的にはお気に入り。
Nirvana - Lithium (Live at Reading 1992)
Nirvana - Breed (Live At The Paramount/1991)
僕はニルヴァーナの魅力の一つに「単純さ」があると思っています。
4小節のコード進行をメロでもサビでもひたすら繰り返し、ギターソロも単音中心。
正直、ギターや作曲の初心者でも作れそうなものばかりです。
しかし単純さを突き詰めると、純粋に素晴らしい物が生まれる。
それを僕に教えてくれたのが、ニルヴァーナというバンドです。
Nirvana - Smells Like Teen Spirit
そしてその単純さやパンキッシュな音楽性とは裏腹に、サウンドは実に綿密に作られています。
ブッチ・ヴィグのプロデュースにより、音が整えられ、ノイジーながらも聴きやすく、適度に
厚みのある音色になっています。
また多彩なエフェクトで音色に幅を持たせ、聴き手を飽きさせません。
地下のスタジオや自宅の薄汚いガレージで演奏している光景が浮かぶ反面、夏の海沿いをオープンカーでドライブするような爽やかさをも感じさせるサウンドです。
これには賛否両論あるようですが、アングラ感とメジャー感を両立させたこのサウンドが、今作を名盤たらしめている要因の一つである事は間違いないと思っております。
そして今作の大ヒットが、後にカートを悩ませることになってしまうというのも、ドラマがあってまたイイなぁと思います。
カートが亡くなって、四半世紀が経ちました。
残した音楽は聴き続けられ、リスペクトを集め続けています。僕も曲作りの部分で影響を受けました。
今日はライヴDVDを見ていましたが、明日はアルバムを聴こうと思います。
お師匠さま、これからもよろしくお願い致します。